私たちもその気持ちに共感し、「持続可能な漁業」に少しでも役立てるよう、コノシロを活用した商品を開発しました。今回は、現在の江戸前漁業を支えている海光物産株式会社(千葉県船橋市)の代表・大野和彦さんに、お話をうかがいました。
-
今日はよろしくお願いします!
さっそくですが、「江戸前漁業」って今、どんな状況なんですか?おやつカンパニーの人
-
大野代表

かつての江戸前漁業は、多様な魚介類に恵まれ、江戸の食文化を支えていたんですよ。でも現在は、環境・水質の変化で生態系が変わってしまったり、魚の値段が下がってしまったり、あるいは漁業者の高齢化と後継者不足などで、厳しい状況が続いています。
それでも、私たちはこの伝統漁業を絶やしたくないと思っています。持続可能な漁業を目指し、環境に配慮した漁法や低流通魚の活用など、次世代へ文化をつなぐ取り組みを続けていますが、それに賛同してくれる漁業者が増えてきているんです。 -
400年以上の伝統を次世代に引き継いでいくんですね!すごい!
具体的にはどんな取り組みを行っているのですか?おやつカンパニーの人
-
大野代表

取り組みといっても、実は漁業者だけでできることは限られているんです。
持続可能性について大事な要素は、①水産資源②環境生態系③経済性④社会性 です。これら4つすべてが持続可能でなければなりません。私たち自身の努力で成し得ること、例えば産卵期の魚の漁獲は自粛する、幼魚は獲らないなどと、私たちだけでなく周囲を巻き込んで、みんなでやらなければ成し遂げられないことがあります。
「私たちだけではできないこと」の1つが、消費の部分なんですね。特定の魚種に需要が集中することなく、一年を通してさまざまな魚が消費されるようになれば、海の生態系を維持しやすくなりますし、漁業者の経営も安定します。今回のコノシロの商品化は、まさにこうした目的に沿ったものです。 -
私たちも、商品を通じて持続可能な漁業を応援したいと思っています!
ところで、特に今回の「素材」であるコノシロについて、伝えたいことはどのような点ですか?おやつカンパニーの人
-
大野代表

コノシロという魚は、江戸漁業の歴史を作って来た魚であると同時に、 「江戸前漁業をこれからの100年につないで行く魚」と言っても過言ではないと思っています。他のどんな魚が「江戸前の水は住みにくい」と姿を消してしまっても、コノシロは、大切な資源として私たちの漁業を支えてくれているんです。
コノシロはコハダの成魚でシンコ、コハダ、ナカヅミ、コノシロと名前の変わる出世魚ですが、食用流通としてはシンコが1番高価でコノシロがもっとも安くなる、言わば「逆出世魚」です。うまみが強い白身魚なのに、あまり食べられていないのはもったいないですよね。
千葉県はコノシロの漁獲量日本一で、その中でも船橋のまき網がその大半を占めています。東京湾を代表する冬の魚です。漢字も魚偏に冬と書いて鮗(コノシロ)と読むんですよ。 -
おいしいおさかなをスナックにして、みんなで楽しんで、それがさまざまな問題の解決につながったら最高ですよね。私たちも全力で応援します!
本日はありがとうございました!おやつカンパニーの人




































